悲鳴窟

怪談その他

【日記】20230708 ごま油

昼ご飯を作ろうとしたらツナ缶とパスタしかなかったので当然ツナのパスタを作ることになる。選択肢が少ないのはいい。なぜなら思い悩むことがないから、とうそぶきながらニンニクを刻み、オリーブオイルを探したのだがどういうわけか一向に見つからない。かわりにごま油が出てくる。ごま油だけは無限に出てくる。スーパーに行くといつもわたしは、そういえばごま油なかったな、との思いにとり憑かれてしまう。たまにはいいごま油を買うかな、と太白胡麻油なんかをカゴに入れてしまう。昔交際していた女性が「男ってバカだからどんな料理にもごま油とクレイジーソルトを使えばいいと思ってるんだよね」と言っていた。その言葉はわたしの海馬にいつまでもこびりついて離れない。にもかかわらずわたしはごま油を買う。オリーブオイルを買わない。いつだって、わたしはごま油を使うんだ。ごま油でニンニクを炒める。部屋中に、ごま油とニンニクの匂いが立ち込める。パスタの茹で加減はまずまずであった。